オトガイ形成に保険は適用される？
顎が前出していたり、あるいは後退していることに悩まされている方は多いはずです。 そんな悩みを解決する方法に「オトガイ形成」という施術があります。 顎の先端を目立たせることができる、一見美容整形的な施術に見えるものなのですが、保険が適用するケースも多いようです。
今回は気になるオトガイ形成の保険適用についてご説明します。
なぜオトガイ形成は保険が適用されるの？
顎の先端を目立たせる、一見するとこれは美容整形ですから、当然保険適用外だ、と考える方は多いでしょう。
しかし場合によっては自費負担しなくてよい場合もあるのです。
顎変形症と診断されて指定の医療機関で実施した場合に保険が適用できます。その場合で3割負担で30万円程度です。普段お生活に戻るまでに時間がかかるため実施前にしっかり確認が必要です。
オトガイ形成とは美容の観点からだけでなく、歯並びの矯正や骨格に問題がある場合等にも行われる施術です。 つまり、歯並びや骨格に問題によって顎が後退しているような場合は、自費負担が少なくなります。 これが、オトガイ形成で保険が適用されることもある理由です。
保険が適用された場合とされない場合の費用の比較
気になるのはやはり、自費負担かそうではないかで変わる費用についてではないでしょうか。
オトガイ形成でかかる費用の相場は、約30～100万円と言われています。 自費負担すると、この費用がそのまま請求されることになりますが、対して、保険適用の3割負担では最高でも30万円程度です。 さらに、8万円以上は高額医療の対象になるため、術後に還付を受けることができます。
審美的理由では保険は適用されない
ある一定条件に当てはまる場合は、自費負担が少なくなり、保険適用は費用面でとても大きなメリットといえるでしょう。しかし審美的、つまり美容目的では適用外になります。オトガイ形成を受ける際は、歯並びの矯正や骨格の問題を目的にしているのか、美容的な目的なのか、この点について注意が必要です。
オトガイ形成の治療で保険が適用される症状について
嚙み合わせがうまく合わない場合は？
オトガイに骨格的な問題を抱えていると、嚙み合わせが合わなくなるなどの顎関節への影響も出てきます。 そのような方は、もちろん外科的な治療は必要にあるので、保険が適用となります。
治療の過程で、関節の矯正と同時にオトガイ形成が行われます。
食べ物をうまく噛めない場合は？
顎の位置が気になっていて、なおかつ食べ物をうまく噛めない症状に悩まされている方は、保険適用内で施術が受けられる可能性があります。 オトガイの大きさが足りないことによって、歯の位置が正常ではなくなっている症状が起きてしまうことは稀ではありません。 こちらも外科的治療が必要と判断され、自己負担が少なくなるでしょう。
発音がうまくできない場合は？
顎、つまりオトガイに異常を来していると発音が難しくなってしまう場合があります。 そうした場合では、もちろん体に重大な障害が起きていることになるので、保険が適用されれば自己負担額が抑えられるでしょう。
保険が適用される条件とは？
適切な機関で治療を受けなければ保険は適用されない
先程あげた3つの症状で悩んでいる方は、ほとんどの場合、保険を適用して治療が受けられるでしょう。
しかし適切な機関で治療を受けなければ適用外となる可能性があります。それは育成更正医療指定機関と顎口腔機能診断施設の二つで、該当する医療機関で治療を受けなければ、適用外になる場合もあるので、注意が必要です。
美容目的だけの場合も適用外に
適切な機関で治療を受けなければならない他にも、保険適用の条件の症状が軽い場合や、外科的な施術が必要でない場合、美容目的の場合は保険が適用されないケースもあります。
保険適用で治療を受けるには、オトガイ形成の他に、それに付随する外科治療が必要になることを理解しておきましょう。
クリニックの指示を聞けない場合も保険適用外に
保険が適用されるのは、医師の治療方針の範囲内という条件があります。例えば、医師の治療方針を変えて欲しい場合などは保険外治療に変えなければならないでしょう。顎の位置などは医師によってすべて委ねられているということで、自分で決めることはほとんどできないでしょう。希望の位置にしたいなどという場合は保険適用が難しい場合もあるので注意してください。
まとめ
オトガイ形成には自己負担が少なくなる保険適用が可能なケースと、全額自己負担になるケースなどがあります。
しかし保険適用の場合は、医師の治療方針に従わなければならないこと、美容整形よりも自由度はないということを十分に理解した上で、治療を決めていくようにしましょう。