小顔整形には、ボトックス注射などの注射で行える方法から、骨削りといった骨格を削ることで効果を得られる施術まで様々な方法があります。
しかし、どの施術にも失敗のリスクが存在します。
そこで今回は、小顔整形の失敗について、施術の詳細・失敗例・対処法を紹介します。
小顔整形「ボトックス注射」の失敗
ボトックス注射とは、筋肉の収縮を抑制する作用があり、筋肉が動かしにくくなることで筋肉が細くするというものです。
これをエラの張りの原因の一つである咬筋に注入することで、張りが目立たなくなり、小顔効果が得られるでしょう。
失敗例①頬のたるみ
ボトックス注射による小顔整形では、歯を食いしばったときに動く筋肉(咬筋)に対して注入します。しかし、エラの張りが目立たなくなることで、かえって”頬のたるみ”が気になってしまうことがあります。
修正方法
ボトックス注射は、効果が一時的な施術です。3〜6ヶ月ほどの時間で筋肉の動きが元に戻ってきます。そのため、エラへのボトックス注射後に頬のたるみが気になっても、効果が薄れるのを待てば元に戻るでしょう。
失敗例②効果が得られなくなる
ボトックス注射は、施術を繰り返し行い続けていたり、品質の悪い安価な薬剤を使用していたりすると、本来の効果が得られなくなる可能性があります。
この原因は「耐性」というものが関係していると考えられます。耐性とは、ボトックス注射の成分であるボツリヌストキシンに対して体内で抗体ができる力のことです。注入時に成分を”異物”と見なすことで、効果を感じられなくなってしまうでしょう。
修正方法
耐性が生じてボトックス注射の効果が十分に感じられなくなった場合には、しばらく施術を控える・別のボトックス注射にするといったことで、効果が得られる可能性があります。
小顔整形「脂肪溶解注射」の失敗
脂肪溶解注射とは、余分な脂肪がついた頬や顎などに、脂肪を溶解する作用のある薬剤を注入する施術のことです。
溶解された脂肪は時間の経過とともに体外へ排出されるため、自然に小顔効果が得られるでしょう。
失敗例①イメージ通りの効果が得られない
脂肪溶解注射では、成分が脂肪細胞の減少に働きかけます。それには個人差があり、脂肪細胞が減らなければイメージ通りの効果を得られないでしょう。
また、施術後に、老廃物の体外排出を促進するためのマッサージや運動を十分に行っていないことも、効果を感じられない原因に関係します。
その一方で、予想を超えて脂肪細胞が減ると、痩せすぎてしまったと感じる可能性も考えられます。
修正方法
思ったような効果が得られなかった場合は、マッサージや運動をしっかりと行う・脂肪溶解注射を追加する・1度で高い効果を感じられる脂肪吸引を受けるといったことで、イメージ通りの効果を得られる可能性があります。
その反対で、痩せすぎてしまったと感じる場合は、その部分にヒアルロン酸や脂肪を注入することで見た目の改善が可能でしょう。
小顔整形「脂肪吸引」の失敗
小顔整形の方法として、脂肪吸引が行われることもあります。脂肪吸引とは、顔についた余分な脂肪に直接カニューレ(吸引管)を挿入し、脂肪を吸引する施術のことです。
直接脂肪を除去するので、一度の施術で高い効果を感じられるでしょう。
また、カニューレは顎の下や耳の横などから挿入するため、傷跡が目立ちにくいです。
失敗例①知覚麻痺・しびれ
脂肪の中には、細かい知覚神経が通っています。それを脂肪吸引時に傷つけてしまうと、知覚麻痺・痺れが出てしまうでしょう。
修正方法
脂肪吸引による知覚麻痺・しびれは、3〜12ヶ月ほどの時間の経過で徐々に回復していきます。
ただし、神経が受けたダメージの程度によっては、元に戻らずにそのまま症状が残ってしまう可能性も0ではありません。
失敗例②肌の凹凸
脂肪吸引で、取りすぎ・取り残しのような不均一な施術が行われた場合、肌に凹凸が残ってしまうでしょう。
また、脂肪の取りすぎによって皮膚と筋膜が癒着することでも、この失敗が起こる可能性があります。
修正方法
肌の凹凸を目立たなくさせるための方法として、膨らんでいる部分には脂肪溶解注射か脂肪吸引を、凹んでいる部分には脂肪注入を行い、改善をはかります。
ただし、過度に脂肪を取りすぎている場合には、修正が難しいということを理解しておきましょう。
小顔整形「フェイスリフト」の失敗
小顔整形の方法には、フェイスリフトも含まれます。フェイスリフトといってもその方法は様々で、切らずに高周波などのマシン利用する方法や、切らずに糸を挿入して引き上げる方法、切開をして皮膚や筋膜を直接持ち上げる方法などがあります。
その中でも、小顔整形として用いられることのある糸によるフェイスリフトは、こめかみ部分から細い糸を挿入して、皮膚を上に引き上げます。輪郭が持ち上がることでシャープに見え、小顔効果が得られるでしょう。
失敗例①左右差
糸によるフェイスリフトでは、もともと左右差があったり、糸を入れる位置のズレや引き上げる力加減が右と左で異なることで、左右差が出てしまうケースがあります。
修正方法
左右差が気になる場合には、下がっている側に糸を追加し引き上げるか、持ち上がり過ぎている方の糸を緩めるかで改善が見込めます。
このほかには、挿入した糸を抜去し、他の施術を受けるという方法もあるでしょう。
失敗例②糸が透けてみえる
皮膚の薄い方・白い方に起こりやすい失敗ですが、糸によるフェイスリフトで、糸が透けてみえてしまう可能性があります。
修正方法
この失敗は、時間の経過とともに消失していくということはありません。
糸の透けを改善するには、糸の抜去が必要です。
小顔整形「骨削り」の失敗
骨切りとは、骨格から小顔に整形する方法です。皮膚を一度剥離して、そこから顎やエラなどの骨を直接削っていくことで効果を実感できます。
骨を削る分、高い小顔効果が見込めるでしょう。
失敗例①左右差
状態にもよりますが、口の中を切開して骨削りを行うことの多い骨削りは、直接骨を見ながら施術を行うことができません。それによって削る量や骨の固定位置に左右差が出てしまう可能性があります。
また、もともとの左右の差を考慮しなければ、それが目立ってしまうこともあるでしょう。
修正方法
骨削りによってできた左右差は、反対側に合わせて削れていない方を再度削ることで改善が期待できます。
そのほかの方法としては、ヒアルロン酸注入や脂肪注入、ボトックス注入でも左右差を目立たなくさせることが可能でしょう。ただし、注入による施術は効果が一時的なため、維持するためには定期的に施術を行う必要があるでしょう。
小顔整形で失敗しないためにできること
ポイント①専門性・技術力の高い医師を選ぶ
小顔整形といってもその方法は様々ですが、どれも医師の技術力次第で失敗するリスクを高めてしまいます。
そうならないためには、小顔整形について専門性や技術力の高い医師が在籍しているクリニックを選ぶことが大切になってきます。
ポイント②管理体制と設備が整っているクリニックを選ぶ
ボトックス注射や脂肪溶解注射などの薬剤は、管理の仕方でも効果が変わります。また、大掛かりな施術では、全身麻酔を使用するため、術後の処置が十分に出来る施設や機器が必要です。
そのため、管理体制と設備が整っているクリニックを選びましょう。
ポイント③自分に合った施術を選ぶ
どの施術にも向き・不向きがあります。しかし、ダウンタイムの長さや費用の安さで施術を選んでしまう方も多いです。
こういった理由で受ける施術を決めてしまうと、術後に思ったような効果が得られなくなってしまいます。
そのため、まずは複数の医師の意見を聞き、どの方法が自分に適しているかを見極めることが重要です。
自分の状態にあっていない施術を無理に選択すれば、それだけで失敗のリスクが高くなり、見た目にも十分な効果が得られなくなります。
どんな小顔整形でも失敗するリスクがあることを理解しておこう
小顔整形にはボトックス注射や脂肪溶解注射といった注射のみで行える方法だけでなく、骨格から小顔効果をもたらすような骨削りといった方法まで様々です。
しかし、費用が安いから・元に戻せるからといった理由で、安易に施術を受ける方も増えています。これによって失敗するリスクを高めてしまいます。
そのため、まずはどの小顔整形にも失敗するリスクが伴うことを理解してから施術を受けましょう。