顎変形症の手術にかかる費用について
顎の骨の位置や大きさの異常により、出っ歯や受け口となり噛み合わせが悪くなる「顎変形症」。この顎変形症は矯正治療で治ることもありますが、症状が重い場合は矯正治療と共に顎の位置を変える手術を行います。ここでは顎変形症治療に伴う矯正治療と外科手術の費用について解説していきます。
顎変形症の手術にかかる費用の相場
「矯正治療」の場合
比較的軽度な顎変形症の場合は、歯の表面に1本ずつ器具を取り付けワイヤーで引っ張ることで矯正するブラケット矯正や、マウスピース矯正のみで治すことができます。
矯正治療の場合での治療費は、治療期間やブラケット、マウスピースの種類によって費用は異なりますが、おおよそ25万円程度が目安になります(保険適用の場合)。銀色のブラケットが気になる場合には裏側に装着することもできますが、表面に取り付けるよりも若干費用は高額になります。
「外科手術」の場合
重度の顎変形症の場合は手術での治療が必要です。基本的に口の中から手術をしますので、顔の表面に傷が残ることはありません。顎の骨を切って移動させて上下左右のバランスが整う位置に骨接合剤で固定します。
手術費用と3週間前後の入院を合わせた費用は、27万円程度が目安となります(保険適用の場合)。ただし、1か月以内に高額医療費の補助申請を行うと19万円近くの返金を受けることができるため、実質的に患者が負担する外科手術費用としては約8万円前後となります。
「矯正治療」と「外科手術」を併用した場合
顎変形症は「矯正のみ」や「手術のみ」で治療することは少なく、ほとんどのケースが両方を併用して行います。原則的に手術前に矯正治療を行った後に外科手術を行い、手術後に最終的な噛み合わせの調整を目的に再度矯正治療を行います。
この場合の矯正手術費用は、高額医療費申請を行うことを前提としておよそ35万円程度が目安になります。ただし、これは上下どちらか一方の顎を手術した場合の費用なので、上下両方の顎を手術する場合は更に手術費用は高額になるため負担額も多くなります。
顎変形症の治療を”保険適用”で受ける時の注意点
保険適用の治療を受けるには国によって指定された医療機関で顎変形症の診断が必要になります。また、どのクリニックでも保険適用の治療を行っているわけではないので、事前に「保険適用の治療を行っているか」について確認しておきましょう。
施術を受ける際はクリニックに詳しい費用を確認しましょう
顎変形症の治療を受ける場合は、治療方法やクリニックによって費用が異なります。施術を受ける前には自分に合った施術を選ぶと同時に費用についてもしっかり確認しておくようにしましょう。